2010年03月14日

「太田裕美論断章」のコピーが出てきました

もう今は使ってないソーテックのウインドウズ98のパソコンに以前入っていて現在使っているパソコンに移しておいた古いデータを最近ちょっと見ていたら「太田裕美論断章」のコピーが出てきました。

この「太田裕美論断章」が出来上がった経緯については、当方過去記事「太田裕美論断章」で述べておりますので、酔狂を厭わない方はまずはそちらをご覧ください。

当方過去記事「太田裕美論断章」

そこでも述べているとおり、当方が書いた「太田裕美論断章」は、aloysiusさんの今は無き「The Voice of GIRLS」というサイトに載せていただいていた文章です。今から2年ちょっと前でしょうか、aloysiusさんのサイトが終了となり「太田裕美論断章」も見れなくなりました。

もっとも、今も残っている「The Voice of GIRLS」の掲示板の過去を辿れば見られるかもしれません。なぜなら「太田裕美論断章」は、当方が掲示板に投稿したものをaloysiusさんが改めてサイトに掲載してくださったものだからです。そういう経緯もあって、文章はあまり推敲されていませんし、内容もかなり思いつきで書いているので今読むと赤面ものですが、過去に私が恥ずかしげもなく書いたことは紛れもない事実です。

せっかく出てきましたので、内容はつまらないものかもしれませんが、その全文をここに掲載します。悪文につき読みにくいかもしれませんがお許しくださいませ。


太田裕美論断章00・序論

chopperさんのおっしゃるとおり、太田裕美ライブでの聴衆は、最近こそ若い人、女性も多少増えてきてはいるけれど、やはり往時の男性ファンが圧倒的に多いわけで、自分より前の席に座っているハゲ頭の幾つかを見ていると時の流れを感じます。でも、一方で、当時から熱心なファンであった方々のことをうらやましくも思います。その頃の私の関心といえば、岩崎宏美だの弘田三枝子であり、中野サンプラザなどのコンサートにも足を運んだものでした。

ザ・ピーナッツは、ベスト盤のLP1枚(今はプレーヤー壊れて聴けないが、曲はよく覚えている)持っているだけなのですが、昭和最大のデュオと言ってもいいのではないかと思っています。こまどり姉妹、ジュンとネネ、ベツィ&クリス、Kとブルンネン、ヒデとロザンナ、ピンクレディー、狩人、由紀さおりと安田祥子(以上、表記曖昧なものもあり)、その他いろいろあるでしょうが、ピンクレディーの爆発的ヒットという意味を除けば、やはりザ・ピーナッツが、その声・技巧・魅惑において、一番ではないかと思います。私は代表的曲(代表曲と一応区別)しか知らず、「乙女の涙」ってのは知らないのですが、とにかくムードと哀愁のある歌唱は、広いジャンルの曲に適応性を持っており、今後いろいろな過去のカバー曲など聞いてみたい限りです。

ところで、太田裕美のシングルの売上がどんどん落ちていき、ニューヨークで充電してきた後しばらくして結婚し、子育てなどで何年間も休業して、ファンからも見捨てられかけていたにもかかわらず、「インチキ(かなりのブランクがあるという意味)25周年コンサート」をやり、SMEのオフィシャル・サイトの大変斬新な掲示板(突然、前触れも無く閉鎖。その後、何ヶ月後かに再開するも、事前検閲付きの、誉めそやすだけのつまらぬ掲示板になり果てた)などで、インターネットの最終世代とも思われる35歳〜55歳くらいの往時の裕美ファン層をうまく取り込むことなどによって、いまだに何とかコンサート(人数に不安があるときは、太田裕美になかなか会えない人たちをターゲットに、会場費が安く粗利の大きい地方でのディナーショー)を開くことができる、そしてボックスも出してもらえる息の長い歌手に返り咲くことができました。もちろん、これは天の時とでも言いますか外的な要因であり、本人の実力や音楽に対する姿勢が基本にあることは論を待ちません。

今後は、まずは、彼女の代表曲「木綿のハンカチーフ」について、どの歌手に関わらず徹底した代表曲(代表的曲と一応区別)嫌い(ただし程度問題)の私が、私なりの位置付けと、太田裕美自身はこの曲をどう考えていたのか、今はどう考えているのか、また、こちらのHPで紹介されており偶然私が唯一持っているベスト盤LPの中で、私の好きな曲、その後CDで知るところとなったそれらをさらに凌ぐ好きな曲の簡単な紹介、aloysiusさんが「風邪声」と名付けられた声に関する所見と彼女自身の同意所見、並びに私の好きな歌手群の声への敷衍などについて書いていきたいと思っています。


太田裕美論断章01

今日は、「木綿のハンカチーフ」の位置付けについて書くつもりですが、その前に、aloysiusさんからいただいたレス(一部ご質問)について・・。SMEのHPの検閲が入る前の掲示板ですが、まず形式はツリー形式ですが、他ではあまり見たことのないもので、同じページ内にどんどん新ツリーが作られていくもので、文字もかなり小さめで、スクロールすれば一目で全体を見渡せ、書きたいところにレスを付けられるという大変フレキシブルな優れものでした。そういう形式ですから、時々とんでもない書きこみがあったことも事実で、聞くところによると、あの気丈な太田裕美が一時、掲示板を読みたくないとこぼしたという話です。そんなわけで、何度か閉鎖をしていたのですが、再開するときは同じ形式で復活していました。そういう形式ですので、内容的には、ツリーで整理された形で見やすく、レスの対応関係もはっきりしているので、必然的に議論は盛り上がるというわけです。私は、そのまま続けていただきたかったし、賛否両論あるとはいえ、検閲開始(掲示板の形式も変更)以降、書き込み人数は大幅に減ったと思います。ちょっと、話は飛びますが、以前同じヒロミでも、郷ひろみが渋谷で道路交通法違反をやってでも、曲をヒットさせましたよね。あれは、法律違反ですから極端な例ですが、多少のことは目をつぶって、あの掲示板を続けていれば、もしかしたらもう少し別の展開もあったかもしれません。いまや、その目玉の掲示板がなくなってしまったので、HPの集客能力は、激減したと思います(ヒット数は十分の一以下になったのではないでしょうか)。それでもヒロミック・カフェと称する太田裕美のDJ(月1〜2回更新、20分くらいの番組)で声を聴けるので、まずまずの状況だとは思いますが、本当に残念なことをしたものだと、その時のファン無視の対応も含め、SMEには、あまり良い印象を持っていません。

あと、aloysiusさんが触れておられる、「僕のまわりでは太田裕美再評価って、わりとコアなロックファンによく見られるパターンでした。はっぴいえんど→松本隆→太田裕美っていう感じで」という部分についてですが、私は、はっぴーえんどについては、テレビの松本隆の回顧番組で、少し知っているくらいで、そのへんの流れについては語ることができないのですが、太田裕美はジャンルを問わずこなせるタイプで、この前行ったコンサートでは、「スカボロフェア」を歌っていましたし、ゴンチチとの部分ジョイントもやっていますし(曲としても出しています)、私は持っていませんが童謡ばかり集めたCDもありますし、ボサノバ調のいい曲(「恋愛遊戯」「Summer End Samba」「わかれ道」「午後のプレリュード」「河口にて」など)もありますし、ラテン調のもの(「満月の夜、君んちへ行ったよ」「ベロアの秘密」「ルナチコ」など)もあります。また、ロックという意味で言えば、太田裕美が最近のコンサートでよく歌う、アルバム『海が泣いている』(エレキ・ギターは、リー・リトナーという聞いたことのある名前)に入っている「Nenne」(ネンネ)(作詞/松本隆、作曲/筒美京平)というアップテンポで元気な、なかなかの曲があるのですが、最近練習したと思われるギターをガンガン弾きながら(もちろん回りは松田幸一、西海孝、羽毛田丈史などのミュージシャンが固めている)ノリノリで歌う様子などは、演奏の後のチラッと漏らした本人の言葉「ロッカー裕美」でありました。私見ですが、最近、太田裕美は、以前ほど高音の潤いはなくなったと思いますが、中音のボリュームは増しているように思われ、「ロッカー裕美」も、うなずけるところです。これからも、いろいろなジャンルの曲にチャレンジしていってほしいのですが、もし私が、太田裕美の身内なら、「あれを歌ってぇ、これを歌ってぇ」と、よりどりみどり何曲でも聴けるのになあ、なんて荒唐無稽なことを考えたりします。もっとも、身内はそんなことは言わないでしょうし、アカペラではイマイチかもしれませんが。いやいや、アカペラ結構、カラオケボックスでもいい。ごくたまに、太田裕美の子供(男の子二人)のお友達のお母さんとカラオケに行くって言ってました。子供のお友達のお母さんが、羨ましい限り・・。

「木綿のハンカチーフ」について語るつもりでしたが、前置きが長くなってしまったので、次回に譲りたいと思います。


太田裕美論断章02・木綿のハンカチーフ(1)

太田裕美の元のオフィシャル掲示板の話ですが、度をはるかに越したものもありました。例えば、コンサートで音をはずしたから、「今度はずしたらただじゃ済まない」なんてのもあれば、「爆弾仕掛ける」なんてのもありました。ただ、こういうのは、丹念に削除していけばよい、というのが私の意見で、実際そのようにされていたので、いちいち検閲してからアップされる方式になったことは、残念でなりません。また、途中では気付かなかったのですが、その他の点でもSMEの顧客軽視(と私は思った)の運営方針に大きな疑問を感じまして、それ以降、疎遠になっております。

あと、ご提案の件ですが、まず、投稿という形で書いておりますので、文章の推敲も適当ですし、また、アフォリズムって言うんですか、断章ということで、思いつくまま書いているので、まとまりも良くないですし、かと言って、ちゃんと書こうとすれば、たぶん3倍くらいの労力がかかるのと、そうする気もない・・。仮にそうしたとしても、所詮本格的なヒロミストに比べれば知識もコミットするエナジーも違うので、たいしたものは書けないし、また、aloysiusさんのように、ある程度確定した意味を持つ音楽評論のボキャブラリーが、私にはほとんどないことなど、まったくもって、ただの感想文みたいなものを、格調高いaloysiusさんのコーナーの片隅とは言え、載せる価値があるのかどうか大変疑問です。ただ、aloysiusさんが載せてみようというなら、私のほうは、全く構いません。ただ、まとまったものは書けませんので、私が投稿したものを適当にピックアップ・処理してください。まあ、よく検討した上で、ご自由にご決定ください。私は、ホント、どちらでも全く構いませんので。

さて、「木綿のハンカチーフ」(以下「木綿」と表記)ですが、私は、決してこの曲が嫌いと言うわけではなく、大学受験で上京したときにヒットしていたので、受験のための宿で食事をしているときにも流れており、上京という類似のシチュエーションも含め心に響くものがあったのを覚えています。もっとも、私に恋人でもいれば、さらに鮮烈なものとして感じられたことでしょうが(笑)。

ところで、この曲は、なんでも松本隆が作詞して、筒美京平に届けられたとき、筒美氏は「こんな歌詞に曲はつけられん!」とか言って、ディレクターの白川隆三に電話をしたのですが、そのとき白川氏は原宿界隈で酒を飲んでいて連絡がつかず、後日白川氏が筒美氏に連絡したところ、筒美氏は「いい曲ができたよ!」とご満悦だったというエピソードが残っています。白川氏がそのとき酒を飲んでいなかったら、もしかしたら今の太田裕美はなかったかもしれませんね(笑)。

さて、この曲、実は『心が風邪をひいた日』というアルバムの中の一曲として作られたのですが、評判がよさそうなので、後でシングルカットされたのです。それが、100万枚近くの大ヒットとなったわけですが、私が、この曲を太田裕美の曲の中で、最も好きな曲の一つに入れない理由は2つあります。

一つは、何度も聴きすぎたということ・・。曲の中には、何度聴いてもあまり飽きない曲があり、それが最初の印象としてはどこかから拾ってきたような、その意味で(ちょっと「怪しい」)メロディーだったとしても、やはり好きになる曲というのは、いつしか「怪しさ」はどこかに行ってしまい、何度聴いても飽きない曲となり、私の最も好きな曲の一つとなります。

「木綿」の場合は、それまでの三つのシングル、「雨だれ」「たんぽぽ」「夕焼け」などの弾き語りではない、手にマイクを持って歌う普通のポップス系であったとはいえ、それまであまり聴いたことのない曲調であり、斬新なものでしたし、また、4番まで時系列で進行していく詞は、パープルシャドウズの「小さなスナック」(♪僕が初めて 君を見たのは・・)や岩崎宏美の「ファンタジー」(♪ギターの弦(いと)人差し指 はじいて弾いて・・)などの同様の時系列進行を彷彿とさせるものがあり、ドラマチックであり、男女掛け合いの詞の内容もシンプルでわかりやすく、時代的にもストレートに情に訴えるものがあり、良い詞だと思いますが、とにかく私は、何度も聴いているうちに、メロディー的に飽きてしまいました。

もう一つは、最近この曲がテレビやコンサートで歌われるとき、手拍子で歌われるという点です。これは、曲の内部(詞や曲の当時の雰囲気)を捨象して、太田裕美の代表曲としてパッケージ化・形骸化したもののように思われ、味もそっけもない。特別のファンではなかったとはいえ、学生時代を「木綿」やら「赤いハイヒール」などを聴いて過ごした者にとって、当時の雰囲気を全く感じられない歌い方をされたとき、がっかりしてしまいます。どうして、スローな手拍子ソングになってしまったのか、不思議でなりません。

そんな理由で、「木綿」という、社会の世相を反映するとは言わないまでも、当時の何かしらの雰囲気を乗せた曲の位置付けというか存在価値や、詞や曲の斬新さを十分認めた上で、私の最も好きな曲の一つとはならないことを、幾分ご理解いただけたかと思います。

次回は、都合でやや投稿が先になるかもしれませんが、太田裕美本人は、「木綿」をどのように捉えていたのか、そして現在では、どのように心境が変化したかについて書くつもりです。


太田裕美論断章03・木綿のハンカチーフ(2)

こんにちは。さて、それでは太田裕美自身は、「木綿のハンカチーフ」をどのように捉えていたのか、また、最近の「木綿」に対する彼女の心境の変化について書いてみたいと思います。

前回申しましたように、「木綿」は、そもそも『心が風邪をひいた日』というアルバムの中の一曲として作られたものでした。したがって、裕美自身も特別意識する曲というわけでもなく、あんなにヒットするとも思っていなかったのです。そして、猛烈な忙しさの中で、ヒットしている最中もあまり実感はありませんでした。むしろ、歌う方式が、マイクを持って立って歌うのが多くなったので、自分がアイドル化してしまうのではないかと妙な心配をしていたということです。

さて、「木綿」大ヒット後は、どこへ行っても、あの「木綿」の女の子ということで、彼女が「木綿」よりいい曲なのにと思って曲を出しても、「木綿」のイメージがついてまわり、背負わされた十字架のように、重荷となっていました。コンサートでも、「木綿」を複雑な気持ちで歌っていたのです。みんながこの曲ばかり期待するので、うっとうしいとさえ思ったこともあったのでした。

このあたりのことを知った時、私は、我が意を得たり!と思いました。太田裕美は後に、「ヒット曲というのは、すべてそのときの風向きとかで決まるものだと思うしね」と発言していますが、たしかにヒット曲というのは、いろいろな条件が重なり合って生まれるものであり、最大公約数が支持しているのは事実とは言え、各自が独自に内を省みたとき、本当にどのくらい好きな曲かというのは、当然のことながら、また別の範疇だと思うのです。

時は、ずっと下って、1990年頃になって、裕美も家庭と育児に追われていた頃、「70年代ブーム」みたいなのがあって、テレビ局からも「木綿」だけを歌ってくれないかという依頼がやたらと来るようになったのです。しかし、裕美は、全部断ったのでした。なぜなら、多くの時間を家庭や育児に割いていても、自分は現役の歌手だと思っていたし、新曲を歌わないナツメロ歌手でもない、いつまでもこの曲にしばられたくない、という思いが強かったからでした。

その後、コンサートが再開されてから、裕美のこの曲に対する気持ちが変わりはじめました。コンサートでは、いつもアンケート用紙が配られるのですが、それを読むと自分の強情なこだわりが申し訳ないと思うほど、ファンの「木綿」に対する愛情の深さがよくわかったのです。これだけ要望があるというのは、歌手として幸せなことじゃないかと思うようになりました。そして、テレビ局の申し出にも応えて、出演するようになったのです。「木綿」がヒットしてから20年以上かかって、この曲に対する思いが整理でき、そのよさがわかるようになったのです。

さて、ここまで論を進めてきて、彼女は、aloysiusさんが裕美コーナーの書き出しでも触れているように、純然たるシンガーソングライターでは勿論なく、アイドルを避けつつも構造的にはアイドル的であり、それゆえ、自分のヒット曲にも比較的無頓着であった。それゆえ、頑張って歌っているうちに、こう言っちゃ何ですが、彼女からすれば、たまたま大ヒットした「木綿」を咀嚼する間もなく、持ち前の柔軟な適応性と元気さでもって前に進んでいった。しかし、そのために、後になって、彼女のステイタスと「木綿」という怪物のような存在とのギャップに悩まされた。そして、その後、ファンとの触れ合いの中で、それを克服していった、というのが経緯のようです。

太田裕美が、家庭を持ち、子供を育て、人間も丸くなり、ファンとの触れ合いが以前のような夢の中での出来事ではなく、現実として実感できるようになって、「木綿」を受け入れられるようになったことは、彼女の成長過程でもあるわけだし、とやかく言うつもりはありません。ただ、私が今後の太田裕美に望むことは、だからといって、「木綿」をコンサートで毎回歌う必要はないし、ファンも手拍子をするのはやめてほしいということです。もし、声の変化によって、当時と同じように歌うことの困難があるためであるならば、いっそ歌わないでほしいと思います。この曲に関しては、もとのまま歌われてこそ、歌う価値があると思うのです。

けっして、私が必ずしも「木綿」嫌いではないことが、もしかするとその深層において、けっこう好きな曲である可能性すら否定できないことが、おわかりいただけたかもしれません。


太田裕美論断章04・アナログ・ベスト盤より

こんにちは。

今日は、当サイトの太田裕美ページのbuyer's guideで紹介されていました、アナログ・ベスト盤を皮切りに、太田裕美の曲について、話を広げていきたいと思います。と言うのも、このアナログ・ベスト盤は、偶然にも、私が持っている太田裕美の唯一のアナログ盤なので、話を始めやすいかと思ったからです。

さて、この盤は、ご覧のように太田裕美が小さな水玉の紺色の洋服を着た地味なジャケットですが、この盤に添付されている見開きの歌詞カードを開くと、青空のもと、たんぽぽ咲き乱れる野原で、真っ白な装いで、6種類のポーズの太田裕美が座っているという、センスはともかく、まずまず目には鮮やかな歌詞カードが入っています。ただ、レコード盤のほうに書いてある作詞、作曲、編曲者名が、歌詞カードに書いてないのは、ちょっといただけない。・・そういうものなのかしら。

曲目を、まず先に書いてしまいますと、「失恋魔術師」「九月の雨」「しあわせ未満」「恋人たちの100の偽り」「恋愛遊戯」「君と歩いた青春」「Moon Night Serenade」「木綿のハンカチーフ」「袋小路」「赤いハイヒール」「夕焼け」「たんぽぽ」「雨だれ」「最後の一葉」となっています。

この中で「Moon Night・・」「袋小路」を除くと、あとはシングルで出されたものばかりです。

「失恋魔術師」は、エキセントリックな感じの曲で吉田拓郎作曲のそこそこ売れた曲。裕美本人の言によると、吉田拓郎の個性に飲み込まれないように、闘志を燃やして歌った、太田裕美(自分)のがんばりがうかがえる曲とのこと。さもありなんと思う。

「九月の雨」は、最近のコンサートで、ボサノバ・バージョンにしたり、スパニッシュ・バージョンにしたりして、よく歌われる曲で、当時けっこう売れた曲。まあまあの曲だと思う。

「しあわせ未満」は、当時の若者気質を「木綿のハンカチーフ」以上に表現しているとも言われる曲。「木綿」同様、松本隆の詞が、大きなウエイトを占める。抽象的な文言を並べるのではない、具体的な状況設定に基づく、わかりやすい詞は、純情なハートをじーんとさせずにはおかない。

「恋人たちの100の偽り」は、旋律が渋く抒情的でカッコイイ曲。筒美京平の面目躍如といった感じです。CDボックスに別バージョンのものが入っているのですが、実はそれが元バージョンで、シングルになったほう(当アナログ・ベストに入っているもの)が2番目のバージョンとのこと。太田裕美は、CDボックスに入っているほうが、いいような・・、と述べていますが、私は、シングル・バージョン(当アナログ・ベスト)のほうが好きですね。もっと、売れてもよかったのでは・・と、個人的には思います。

「恋愛遊戯」は、太田裕美の言によると、「生意気ですが、私も心の中で、こんなおしゃれなサウンドが今の音楽シーンに受け入れられたら、もっとみんなの音楽的な素養が高まるんじゃないか、と思っていました。」とのこと。私は、音楽的な素養云々については、よくわかりませんが、彼女が言いたいことは、わかるような気がする曲です。ちょっと地味かもしれないけど、ボサノバ調の渋くてカッコイイ曲です。この曲も、不遜を承知で言えば、本来もっと売れるべき曲だと思います。

「君と歩いた青春」は、伊勢正三の作詞・作曲ですが、太田裕美は、この曲、気に入っているようで、最近のコンサートでもよく歌います。スローなイントロなかなか良い、まあまあの曲でしょうか。

「Moon Night Serenade」は、太田裕美作詞・作曲。太田裕美は、いろいろ作詞・作曲しているが、太田裕美独自のセンスを感じさせる曲。こんな感じが太田裕美の個人的センスなのかもしれない。歌手は、かなりの部分、作曲家や作詞家によってイメージが作られるので、本人が持っているセンスとは、かなりの違いがあると思われます。特に、太田裕美は、器用なタイプだけに、どんな曲もそこそこ歌いこなせる優等生でした。本人自身の個性が、良くも悪くも花開くのは、後日、ニューヨーク行き以降、「太田裕美は、壊れて帰ってきた」などと言われた時期でした。この時期のアルバム群は、ちょっと前にCD化されましたが、私は、ごく一部しか聴いてないので、現段階で多くを語れないのですが、一部のファンの中には、この時期こそ、太田裕美が思いっきり自己表現が出来た時代として、評価する向きもあります。一方で、太田裕美のファンをやめた人もいるという時期でもありました。

「木綿のハンカチーフ」については、前回、前々回の投稿で触れましたので、省略します。

「袋小路」は、荒井由美の作曲。味のあるまずまずの曲だと思います。

「赤いハイヒール」は、太田裕美全盛期の一曲。イントロの「ねえ 友達なら 聞いてくださる」で始まる、当時かなりヒットした曲、「木綿」と同様のテーマである。「木綿のハンカチーフ」の投稿で書いたのと同様の感想を抱く曲です。「木綿」同様、当時の空気を思い出すことの出来る、まさにあの時代の曲です。

「雨だれ」「たんぽぽ」「夕焼け」は、シングルの最初の3枚です。「雨だれ」は、デビュー曲で、かなりヒットしましたよね。当時、前奏が好きで、ピアノ弾けない私が、前奏だけでも弾こうと頑張ったのですが、結局弾けませんでした。「雨だれ」に続く「たんぽぽ」「夕焼け」は、あまりヒットしませんでしたが、私は、なぜヒットしなかったのか、わかりません。どちらも、私は、けっこう好きな曲です。こうしてみると私は、どうも、あまりヒットしなかった曲のほうが好きなようです。

「最後の一葉」は、詞の内容がオー・ヘンリーそのものですが、まあまあの曲かと思います。

さて、ひととおり、シングル曲中心のアナログ盤について書いてきましたが、今後の投稿では、私の好きなアルバムについて書くつもりです。

話がシングルから離れる前に、上記シングル曲以外で、私の好きなシングル曲(主にB面)を挙げておきます。
「リラの花咲く頃」「水曜日の約束」「茶色の鞄」「初恋ノスタルジー」「四季絵巻」「海が泣いている」「南風(A面)」「恋のハーフムーン(A面)」「ベロアの秘密」(以上、シングルの出た順)あたりが、非常に好き、かなり好き、けっこう好きなどの曲です。

ここには、挙げませんでしたが、同じくシングル曲で、「ドール」や「さらばシベリア鉄道」などは、最近のコンサートで歌った曲のなかでは、かなり出来が良かったと思います。

また、以前、私が、まだオフィシャル・サイトで発言していた頃、裕美さんのスキャットを聞いてみたいと要望していたのですが、それをきいてくれたのか、コンサートで、上記「茶色の鞄」の間奏だったかエンディングだったかで、カッコイイ、スキャットを披露してくれたのが、忘れられません。最近のコンサートでの太田裕美は、力強さが売り物だと思う今日このごろです。

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2006年01月23日

太田裕美コアサイト復活

2005/08/20記

今年の4月に閉じた太田裕美の最もコアなサイト、raindropさんの「Hiromic World」が復活しているようです。→その後、このサイトは無くなりました。

他に以前から続いている太田裕美サイトに、てーえふさんの「CANDY」もあります。→このサイトも無くなりました。

てーえふさんは、当時から、太田裕美のコピーバンド「ハーフムーンズ」を主催されていますが、その初期のメンバーでボーカルを担当していた白雪姫こと白須賀夕樹ちゃんという人が居ます。彼女は、お父さんの影響からか、若いのに1970年代の曲をこよなく愛し、太田裕美のファンでもありました(70年代どころか、ザ・ピーナッツの「ローマの雨」という曲まで知っていたのには驚きました)。彼女は当時学生さんでしたが、なかなかの発展家で、ラジオ局に出入りしたり、桜田淳子のコピーなどで合同ライブに参加したり、オリジナルCDを出したり、政治家のアシスタントをしたりと活躍し、プチアイドル的な存在でした。

さて、ところが、今年の4月から彼女の日記が突然ストップしています。・・・
http://plaza.rakuten.co.jp/yuki93/diary/

上記サイトの左バーの「フリーページ」の欄には、彼女の好きな曲が書き込まれています。
太田裕美の「太陽がいっぱい」「たんぽぽ」、桜田淳子の「愛の三色すみれ」「天使も夢見る」、渚ゆう子の「雨の日のブルース」など。

その他、白須賀夕樹さん関連サイト
http://www.rabbity.jp/system/cgi-bin/user/user.cgi?g_no=3&id=191

白須賀夕樹さん
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「太田裕美インチキ25周年前夜祭」

2005/07/06記

   太田裕美1.jpg    太田裕美2.jpg

私が持っているVHSに、「海賊版LIVE VIDEO 太田裕美インチキ25周年前夜祭」というコンサートのビデオがあります(画像をクリックすると、拡大画像をご覧いただけます)。今日は、この中から、裕美ちゃんと演奏家のアリさんこと松田幸一さんのステージでの会話を取り上げたいと思います。全く話がかみ合わない、いい加減なやりとりの割には、けっこう面白い会話になっていますので、読んでみてください。こんなことを言っては何ですが、中年の太田裕美さんは、歌声以上に、話す声とおしゃべりのセンスに魅力を感じます。また、見かけによらず、トークがお上手で、以前聞いていたオフィシャルサイトでのヒロミックカフェというオンラインDJも、歯切れのいい流れるようなトークと声で、私を魅了してくれたものです。

●ビデオ「太田裕美インチキ25周年前夜祭」の中のステージでの会話

ズレた会話ですが、テンポだけはいいので、速読にてお楽しみください。
ちなみに、松田幸一さん(アリさん)は、朴訥とした、とても感じのいい方です。

裕美「アリさんは、今年の秋は引越しでしたよね」
アリ「そうなんですよ」
裕美「もう、落ち着きましたか?」
アリ「ええ、落ち着いて、・・・いま、いいですよね、秋で。田舎ですから」
裕美「あっ、そっかぁ、神戸だっけ?」
アリ「えーっ?」
裕美「あれっ、違ったっけ?」
アリ「あのー」
裕美「生まれはどこだっけ?」
アリ「生まれ?? 生まれは、富山ですけど」
裕美「あっ、富山、・・・『田舎ですから』って、今住んでいるところが田舎って意味ね!?」
アリ「ああ、そうです、すみません」
裕美「なーんだ、もう全然違うピーマンだらけの話になっちゃいましたよね」
アリ「すみません」
裕美「あの、あっ、そう、所沢って、でも、何かあります? 美味しいものって」
アリ「あの辺ですか?」
裕美「うん」
アリ「あんまり、美味しいものは・・・」

ここで、裕美さん、体を左右にひねりながら、アリさんを責めるように・・・

裕美「じゃあ、何で田舎だからいいのよー?」
アリ「あのー、自然がやっぱり多くて」
裕美「あっ、そういう意味ね? あ、でも、ほら、川越の美味しいサツマイモが近くじゃない。ねっ!!」
アリ「んーー」
裕美「えっ?」
アリ「あのね、お茶は美味しいですよ」
裕美「あっ、所沢は狭山の近く?」
アリ「うちは、入間市なんですけど」
裕美「あっそっかそっか。入間市ね。お茶が美味しい・・・。でも、秋は新茶の季節じゃないよ」
アリ「あー、でも茶畑が近くにあって」
裕美「あ、ほんとうー!」
アリ「犬の散歩とか、気持ちいいですよ」
裕美「へえーー、そうかぁ、じゃあ、あの、あっ、ねえ、ンフフフッ、アリさんって、秋の食べ物って、何が好きなんだっけ?」
アリ「秋?」
裕美「うん」
アリ「秋はねえ、何やろ?」
裕美「なんやろ・・・人に聞く・・・」
アリ「あのねえ、カキとか嫌いなんです」
裕美「くだもののカキ?」
アリ「ええ」
裕美「嫌いなの?」
アリ「ええ」
裕美「じゃあ、困っちゃうよねー」
アリ「栗は好きですけどね」
裕美「栗ね、栗は美味しいですね」
アリ「今、食べ物、美味しいですよ」
裕美「美味しいですよね。じゃあ、たくさん食べて、腹いっぱいで、今日もがんばってください、・・・アリさんでーす」

おいおい、こいつら、大丈夫かぁー? (こんなの、記事にしてるオイラもだけんど)

ちなみに、裕美ちゃんは、その後、ギターの西海孝さんとキーボードの羽毛田丈史さんを紹介したのですが、終始食べ物の話をしていました。
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「太田裕美論断章」

2005/06/11記

「太田裕美論断章」は、数年前、「The Voice of GIRLS」 というサイトの掲示板に、私が投稿していたものを、管理人のaloysius さんが、記事としてまとめてくださったものです。あいかわらず、全くアホな文章ですので、隠していたのですが、これも現実の私の恥ずかしい過去ということで、「あるがまま」に紹介することにしました。

ただ、この「太田裕美論断章」の続きのネタを、当時まだまだ掲示板ベースで書き続けていたのですが、管理人さんとしては「長すぎるから、そのくらいでいいよ」ということだったのでしょう、「太田裕美論断章」への掲示板からの転載が打ち切られてしまいました。それゆえ、未完の記事「太田裕美論断章」は、まさにその意味でも、断章となってしまったというわけです。もちろん、ご厚意で保存版として載せていただいたわけですから、そのことについてとやかく言う気は、全くありません。ただ、続きは、まだまだあり得た、ということです。もっとも、じゃあ今から続きを書け、と言われても、今は書く気がありませんので、あしからず。

ちなみに、「The Voice of GIRLS」というのは、記事カテゴリ「コーヒーブレイク(歌手紹介)」の記事「平山三紀」の中で、「瞬殺のキラーボイス」「唇からナイフ」として紹介させていただいたHPです。

「太田裕美論断章」は、こちら


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太田裕美 追加画像

2005/06/10記

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太田裕美

2005/05記す

八神純子に嵌る前の5年間くらいは、これまた「それ、誰?」って言われそうですが、「太田裕美」に嵌っていました。ヒット曲「木綿のハンカチーフ」と言えば、ご存知の方もあるかもしれません。彼女の25周年以降のコンサートには、何度も行きましたし、ほとんどのアルバムと、CDボックスも買い集め、書籍「太田裕美白書」は言うに及ばず、彼女のエッセイと浅井慎平の写真で綴ったレア本「ニューヨークなんて怖くない」まで持っているといった念の入れようです。彼女いわく、「私のファンは、マニアックな人が多い」を地で行くクレイジーなファンの一人でした。もっとも、太田裕美の場合、まるで研究家のように詳しい人が大勢いますので、そういう人たちには、とてもかないませんが。

frugal gambler お薦めの曲
「サマー・タイム・キラー」「太陽がいっぱい」「リラの花咲く頃」「Summer End Samba」「Nenne」「一つの朝」「夕焼け」「初恋ノスタルジー」「さよならの岸辺」「恋愛遊戯」「レモンティー」「恋人たちの100の偽り」「午後のプレリュード」「セカンド・ラン −二番館興行−」「ピッツア・ハウス22時」「南風 −SOUTH WIND−」「水曜日の約束」「四季絵巻」「わかれ道」等々。

  

ここより下は、追加分です(2005年6月10日追加)。太田裕美のアルバムで、私からのお薦めのものです。お薦め順は、あくまで私見ですが、ざっくり、上段左からとお考えください。

    

    

その他、「茶色の鞄」と「赤いハイヒール」所収のアルバム「手作りの画集」など。
posted by frugal gambler at 08:02| Comment(2) | TrackBack(3) | 太田裕美 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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    2012年11月24日 森永理美 「But Beautiful」 評
    2013年04月01日 松島啓之・纐纈歩美 @スターアイズ in 覚王山
    2013年10月13日 今岡友美 Jazz Live in むらさきかん (2013/10/08)
    2013年10月27日 秋吉敏子 ソロコンサート @セントルイス in リブラ(岡崎市図書館交流プラザ)
    2014年01月19日 ジャズ講座 前田憲男ジャズを語る 〜ジャズとアレンジの深い関係〜
    2014年02月03日 松本茜、浜崎航、Valentine Jazz Live vol.5 @リブラ スタジオ1
    2014年02月16日 Vanilla Mood (岡崎市図書館交流プラザ、リブラホール)
    2014年05月11日 那王美(vo)&堤智恵子(sax)カルテット @スターアイズ(覚王山)
    2014年06月01日 もうひとりの纐纈っちゃん、纐纈雅代ライブ @インテルサット in 西尾市
    2014年06月15日 堤智恵子ライブ @Swing (新栄)
    2014年06月22日 太田AHAHA雅文ライブ @くすりやさん in 名古屋市中川区
    2014年06月26日 アリス=紗良・オット、フランチェスコ・トリスターノ @コロネット(シビックセンター)
    2014年09月07日 ジャズ講座「ベーシスト稲葉国光が見た日本のトップジャズメンたち」 @リブラ
    2014年09月13日 菅沼直&今岡友美 セプテンバージャズナイト @シビックセンター交流広場
    2015年01月18日 佐藤允彦ジャズ講座・60年代のジャズを語る、弾く 〜ジャズがマグマだった時代〜
    2015年02月14日 松本茜、浜崎航、Valentine Jazz Live vol.6 @リブラ
    2015年02月28日 Hyclad Concert (リブラ/岡崎市図書館交流プラザ)
    2015年07月04日 リブラ七夕ジャズライブ 森谷ワカ(p,v) レコードコンサートとミニライブ
    2015年09月04日 セプテンバージャズナイト 菅沼直カルテット&今岡友美 @シビックセンター
    2015年09月14日 エマニュエル・パユ フルート公開レッスン @シビックセンター
    2015年12月24日 矢野沙織 Bubble Bubble Bebop Live Tour 2015 Second Round@スターアイズ
    2015年12月27日 山中千尋トリオ バースデイライブ2015 冬 @スターアイズ
    2015年12月31日 纐纈歩美 @スターアイズ
    2016年01月17日 「ジャズを語る」【第1回:雑食音楽=ジャズ】講師/佐藤允彦(ジャズピアニスト)
    2016年02月20日 片倉真由子、浜崎航、Valentine Jazz Live vol.7 @リブラ
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