当方、今まで、明君には好意的な記事を書いてきた。
第23回将棋まつり 特別講演会(渡辺明竜王、伊藤かりん/乃木坂46)
第28期竜王戦七番勝負は、渡辺棋王が4−1で勝利し、竜王位を奪還
如才ない上田初美に白羽の矢
当方、決して、これまでの評価を覆すものではない。ただ、明君は、あの事件で曲がってしまった。運気を失ってしまった。「横歩三年のわずらい」に突入してしまった。それだけ世間の目というのは怖いものだ。
たしかに同情すべき点はある。次期永世名人候補と思われながら一度も名人になれないうちに若い佐藤天彦名人に先を越され、次期挑戦者になるべく頑張っていたA級順位戦で、3連敗と負けが込んでいる三浦九段によもやの負け、焦りと猜疑心が沸々と沸いてしまったのかもしれない。切れのいい、はっきりとした分かりやすい物言いで人気の棋士にも、エリート棋士特有の悩みはあるんだねえ。可哀想な気もする。
現在行なわれている第42期棋王戦五番勝負第1局でも、挑戦者の千田翔太君に負けてしまった。千田君は、先般の件で、コンピュータ将棋に詳しいということで関係ないのに島朗君に呼び出され、「一致率」について講釈する羽目になった。ただ、彼は一般論を述べただけだろうから、一部で誤解されたかもしれないが、大方良心的に受け止められているだろう。その後の活躍を見ても心配なさそうだ。
渡辺明、島朗、アキラ受難の年だった。ギターを鳴らしながら大空を天翔(あまか)けているのは、西尾明君くらいか。あ、稲葉陽君もアキラだよね。よっ、名人挑戦者最右翼候補!
♪白い旅行かばんを渡すとき そっと触れた貴方のやさしい手 人混みに言葉を かき消され 涙がさよならを言っていた いいのよ もういいの 私のことは 泣いてついてゆきたいけれど 貴方には貴方の道がある いつも心に決めていたの 別れという日が来るのを♪ (因幡晃)
事の真相はともかくとして、第三者委員会で結論が出た以上、ちゃんとオトシマイをつけないと・・・。最低でも、竜王位を返上し、竜王戦で得た賞金全額を三浦弘行君に移譲するくらいのことをしないと、ファンは納得しないだろう。だって、三浦君が挑戦して勝つ可能性まであったわけだから。それをすれば、運気は早めに回復できるだろう。それをしないと、「横歩三年のわずらい」どころか長期的に不振をかこつことになりかねない。なぜなら、ファンの目というのが今後もずっと意識されてしまうからだ。いつまでも「後ろ指、指され組」でいいの?
まだ若い将来性のある渡辺明君には、目先の利害にとらわれず、さっさと精算して出直したほうがいいように思う。損して得取れだ。いつまでも禍根を残すよりも、すっきりしたほうがいいでしょ!
もし何の動きもなく、このまま、うやむやにされるなら、三浦弘行君はねえ、もっと怒っていいの! 弁護士と相談して訴訟を起こすことを検討する権利があるだろう。家族にまで多大な迷惑が掛かったのに、なあなあで済ませてしまうと、今度は逆に三浦君の運気が低下する可能性がある。勝ち目のある戦いなら、お人よしは大概にして、眦(まなじり)を決して、断々固(だんだん・こ)として戦わないと・・・。自分の在籍する将棋連盟が当面の相手になると思われるので、どのあたりで矛を収めるかの判断は確かに難しいけれど、現状まだまだ補償は十分ではないように見える。
渡辺君は、自分の蒔いた種、これ以上こじれる前に事を収拾しないと・・・。将棋連盟に責任をかぶせて、だんまりを決め込んで、それで済ませようというのは卑怯でしょう。借りを作ったまま、三浦君の温情に一生頼って生きていくつもり? 自らオトシマイをつけるのが筋というものでしょう。今は辛くても、先々、そのほうが楽になれると思う。自分で蒔いた種は、自分で刈り取らなきゃ。他人(ひと)のためにも、自分のためにも。
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