2015年05月26日

悲観的な、あまりに悲観的な

つい最近、本屋で立ち読みしていて、「この本は面白そうだ。買おうかな」と思った。この本だ↓



「だけどなー、待てよ。面白いと思うものに片端から手を出していたら、老い先短い人生、時間が足りな過ぎるぞー。」と思ったりもしながら、まずはアマゾンのレビューでも読んでみようということになった。大方のレビューは高評価であった。ただ、その中に次のようなレビューがあった。

「NHK宇宙白熱教室のテキストという位置づけの本。ローレンス・クラウスの新しい宇宙論の本だが、他のレビューアーも指摘しているように新しい話はほとんどない。わざわざ書いたのは、著者の「はじめに」からわかるように、宇宙は神のようなものによって創造されたと主張する人々に対し、宇宙は無から生まれたのだと、宇宙物理学的事実から示したいということらしい。最初にそのような話が来ること自体、スタイルとして日本人にはなじみにくいと思う。自分の学問分野の知見が正しいと思うなら、それをそのまま説明すればいいのであって、宗教家や神学者たちがなんと言おうが気にすることはないのにと思う。もしかしたら、むきになるのは、実は自信がないからなのではと穿った見方もしたくなる。」

当方、この意見を参考に、もう一度考えてみた。上記レビューアーは、「実は自信がないからなのではと穿った見方もしたくなる」と言っているが、「穿った見方どころか、そのとおり!」なのではないかと・・・。著者に自信があるかないかは別としても、そもそも「宇宙の始まり」なんて永久に分かるはずがない、というのが世の常人の思い至るところではないのか、と。

地震予知などといった学問もかなり怪しいように思うが、学者どもは国から研究費をもらって相変わらず研究を続けているように、宇宙物理学者も、とどのつまりは分かりっこない「宇宙の始まり」なんてものを題材にして、ああだこうだと研究し、本を書いて生活費の一助にしているだけなのではないのか、と。

まあ、ローレンス・クラウスさんが、本の印税で儲けようがどうしようが構わないが、どこまで行ってもわからない「宇宙の始まり」なんてものを、とめどなく研究し、その研究結果を本にして翻訳までして勤勉な日本人に売りつけるのはいかがなものか、と。

「宇宙の始まり」を知るための学問が進歩しても、肝腎の「宇宙の始まり」自体が永久に分からないのだとしたら、その学問は、果たして本当に進歩していると言えるのかどうか。真実も分からない、何かの役にも立たない学問など無いほうがいいのではないか、と。もちろんローレンスさんの生活のために宇宙物理学があるわけではない。宇宙物理学があったから、たまたまローレンスさんの宇宙物理学者としての生活が成り立っているというだけのことだ。

「生命の起源」の研究もまた然りだ。「生命の始まり」なぞ、常識的には「所詮、分かりっこない」としたものだ。これまた、研究のための研究といった体の学問と言わざるを得ない。研究過程でいくらワクワクしたとしても、「とどのつまりは分からない」というのでは、人間をワクワクさせるだけの享楽的学問と揶揄されても仕方ない。研究者をワクワクさせるために生命科学があるわけではない。生命科学があったから、たまたま研究者がワクワクしたというだけのことだ。

そもそも「宇宙の始まり」だの「生命の起源」だのの根本的な事柄が永久に分からないとすれば、そこから派生したこの世の全ての事象は基本的には永久に分からないということになる。ということは、この世の事象を研究するあらゆる学問は、煎じ詰めれば「永久に分からないことについて学ぶ」ものであり、とどのつまりは「永久に分からないことなんて、学ぶ必要なぞない」ということになる。

「煎じ詰めれば永久に分からない」のだからという理由で全ての学習も研究も封印するとすれば、「せめて最初に定義から始めてみては?!」ということになる。永久に分からないことは放っておいて、「(分からないけど)私は、〜が正しいと決める」と定義することから始める。例えば、「1から6までの目から構成されるサイコロは、今後振るたびに4の目しか出ない」を正しいと定義したとする。そして、その決めたことに対して、もし何かをやるとするなら、まあとりあえず検証でもしてみようかということになる。もし、当方が振って4の目が出たら、「ホラね」と言う。もし、当方が振った際に5の目が出たら、当方は絶句し通常は検証失敗となる。しかしこの場合は、定義を正しいと決めているので、「4の目が出ているが、何らかの事情で当方の眼には5の目が出ているように見えている」というのが、最初の定義に基づく言明となる。同席した友人が「僕の眼にも5の目が映っているよ」と言っても、最初の定義に基づいて、「4の目が出ているが、何らかの事情で君の眼には5の目が映っていて、たまたま当方と同じ5になっただけだ」という言明になる。すなわち、検証してみるのは自由だが、そもそも定義として正しいと決めたことについて検証するという行動自体が不適切と言える。じゃあ、検証することが有意義となるかもしれないケースというのは、最初の命題が「定義」ではなく「仮説」の場合だ。

この発想に基づいて先ほどの例を考えてみると、「1から6までの目から構成されるサイコロは、今後振るたびに4の目しか出ない」という命題を正しいとするのが「定義」であり、正しいかもしれないとするのが「仮説」である。翻って、「この世の全てのことは煎じ詰めれば分からない」のであるなら、あらゆる「定義」は有意義ではない。正しいと勝手に決めただけだからだ。この「定義」に対しては、検証も相応しくないし、そのほか何事もするべきことはないように思われる。一方「仮説」は、「その命題は、正しいかもしれないから検証してみぃ?!」と言っている。このことは、それなりの知能を持った生命体にとっては何らかの価値がありそうに思われる。しかして、「1から6までの目から構成されるサイコロは、今後振るたびに4の目しか出ない」という命題を「仮説」として検証してみると、この命題は正しくないことが判明する。もっとも、4の目がしつこく出た場合は、「もしかして、この命題は正しいのではないか」と思い始めるかもしれないが、早晩やはり間違っていることが判明するだろうと思われる。

また、例えば、「この毒は、10mgにて、全ての個々の人間を殺す」が常に正しければ「定義」としてもいいが、検証100人目のラスプーチン氏は驚異的な解毒作用によって死ななかったとすれば、やっぱ「仮説」にしておいてよかった、ということになる。そして「この世の全ての事柄は煎じ詰めれば永久に分からない」のだとしたら、全ての命題はとりあえず「仮説」としておいて、永久に検証し続ける以外ない、ということになる。要するに、何故そうなるのかが根本的に分からないかぎり、検証をやり続ける以外道はないのだ。この検証のための実験ばかりをしているのを「学問」とは通常言わないであろう。となると、この僅かばかり有用と思われる検証をし続けることを学問とは呼ばないなら、学問の立つ瀬は全くないということになる。

こうなると、学問はもはや、酔狂なる道楽にも見えてくる。登山家が「そこに山があるから登る」というのと学者や学生が「そこに学問があるから学ぶ」というのは、同等のように見える。山に登る究極の理由などないように、学問を学ぶ究極の理由などないように思われる。「学びたければ、ただただ学べ。ただし学ぶことに特段の意味など勿論ない」と。

※以下、思いつくままに・・・

何も学ばなくていい、ただ見守るんだ!(「何も訊かなくていい、ただ差し上げるんだ!」)
探求するな、記述せよ!(「考えるな、見よ!」)
分からないことは放っておけ!(「すげえものには手を出すな!」「べらぼうなやつは放っておけ!」)

左側は当方の言葉。右側(「・・・」)内はヴィトゲンシュタインのお言葉。

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    2015年03月29日 アクサレディスで笠りつ子が優勝
    2015年05月19日 ほけんの窓口レディスでイ・ボミ優勝
    2015年05月31日 リゾートトラストレディスは、テレサルーの優勝、今期2勝目
    2015年06月21日 ニチレイレディスで申ジエが大会2連覇、今期ツアー2勝目
    2015年09月06日 ゴルフ5レディスは、イ・ボミが2週連続優勝で今期4勝目
    2015年11月15日 伊藤園レディスでイ・ボミ今期6勝目、史上初の2億円越えで賞金女王を決める 
    2015年11月29日 申ジエ、今期最終戦のリコーカップで6打差ぶっちぎりの優勝
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    2010年01月12日 大西順子トリオ・ライブ
    2010年03月22日 矢野沙織 in 月見の里学遊館
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    2014年06月15日 堤智恵子ライブ @Swing (新栄)
    2014年06月22日 太田AHAHA雅文ライブ @くすりやさん in 名古屋市中川区
    2014年06月26日 アリス=紗良・オット、フランチェスコ・トリスターノ @コロネット(シビックセンター)
    2014年09月07日 ジャズ講座「ベーシスト稲葉国光が見た日本のトップジャズメンたち」 @リブラ
    2014年09月13日 菅沼直&今岡友美 セプテンバージャズナイト @シビックセンター交流広場
    2015年01月18日 佐藤允彦ジャズ講座・60年代のジャズを語る、弾く 〜ジャズがマグマだった時代〜
    2015年02月14日 松本茜、浜崎航、Valentine Jazz Live vol.6 @リブラ
    2015年02月28日 Hyclad Concert (リブラ/岡崎市図書館交流プラザ)
    2015年07月04日 リブラ七夕ジャズライブ 森谷ワカ(p,v) レコードコンサートとミニライブ
    2015年09月04日 セプテンバージャズナイト 菅沼直カルテット&今岡友美 @シビックセンター
    2015年09月14日 エマニュエル・パユ フルート公開レッスン @シビックセンター
    2015年12月24日 矢野沙織 Bubble Bubble Bebop Live Tour 2015 Second Round@スターアイズ
    2015年12月27日 山中千尋トリオ バースデイライブ2015 冬 @スターアイズ
    2015年12月31日 纐纈歩美 @スターアイズ
    2016年01月17日 「ジャズを語る」【第1回:雑食音楽=ジャズ】講師/佐藤允彦(ジャズピアニスト)
    2016年02月20日 片倉真由子、浜崎航、Valentine Jazz Live vol.7 @リブラ
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